経営再建中の三菱自動車が今月、乗用車を生産する岡崎工場(愛知県岡崎市)の生産部門を対象に、通常の休日の土・日に加え、金曜日を「不就業日」に設定したことが明らかになった。生産ラインの稼働は通常の週5日から同4日に減ることになる。「リコール隠し」などによる販売不振の影響で生産が大きく落ち込んだためで、休業日を増やして生産量を調整するとともに経費の削減を図る。
岡崎工場の生産部門は6月、毎週3連休になる。7月以降は、販売状況を見極めたうえで不就業日を設けるかどうか判断する。不就業日は生産部門の従業員千数百人が休みとなるが、通常の賃金の8割程度の手当が支給される。総務や開発部門などの従業員は不就業日も通常通り勤務する。
岡崎工場は小型車「コルト」やミニバン「グランディス」などを生産する主力工場で、約1・8万台の月産能力をもつ。
従来は2交代制(二直)で操業していたが、販売不振で4月から昼間勤務だけ(一直)に縮小した。5月の生産台数は約5千台と前年同月(約9500台)の約半分、月産能力の3割弱に減った。
さらに6月に入り、乗用車のほぼ全車種でもリコール隠しが発覚し、販売不振が長引くことが予想されるため、一層の生産調整をすることにした。
三菱自動車が5月に発表した再建計画で、岡崎工場は06年度までに生産を中止し、子会社のパジェロ製造(岐阜県坂祝町)などにラインを集約することが決まっている。
(06/09 06:48)
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