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業平文治漂流奇談(なりひらぶんじひょうりゅうきだん)
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作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006/9/7 10:54:35 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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十五 扨(さて)文治郎とお町の婚礼は別に媒妁(なこうど)も親もない。藤原喜代之助が親里なり媒妁なり致して、ほんの内輪だけでございまして、國藏夫婦が連なり、森松も末席に坐り、目出度(めでたく)三三九度の盃も済み、藤原が「四海浪(なみ)しずかに」と謡(うた)い、媒妁は霄(よい)の中(うち)と帰りました。母も悦び、大いに酒を過(すご)して寝ます。夏のことでございますから八畳の間へ一杯に蚊帳(かや)を釣りまして夫婦の寝る処がちゃんと極(きま)って居ります。娘お町は思掛(おもいがけ)ないことで、飯炊きの奉公に来ようと云ったのが嫁となり、世に類(たぐ)いなき文治郎のような夫を持つのは冥加(みょうが)に余ったことと嬉しいが一杯で、側へも寄ることが出来ず、行燈(あんどう)の側に蚊に食われるのも知らず小さくなって居ります。文治郎は蚊帳の中に風呂敷包を持って来ました。 << 上一页 [11] [12] [13] [14] 下一页 尾页
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