![]() ![]() |
話の種(はなしのたね)
|
作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006/10/4 5:59:49 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
|
(明治四十年十月二十五日『東京朝日新聞』) [#改ページ]二十五 火星の近状 今年の夏、火星が我が地球に最も接近した位地に来ていた頃、米国のロウエル天文台ではこの好機会を利用して種々の観測をした。その結果この星の表面を縦横に走っている運河のようなものが南北両極の氷塊の消長につれて隠見する有様が仔細に知れた。その模様を見ると火星の上にはどうしても智能を備えた人類のごときものが棲息していると考えざるを得ないと該天文台長のロウエル氏は断言している。また同台からは一隊の学者をアンデス山頂に派遣して火星の写真を撮らせたそうであるから、定めて有益な知識を (明治四十年十月二十六日『東京朝日新聞』) [#改ページ]二十六 英国南西部の海岸で年々にとれる魚の総数を漁夫の数に割り当てて統計してみると、漁夫一人の (明治四十年十月二十七日『東京朝日新聞』) [#改ページ]二十七 蟻が温度の変化に対してどれだけの感覚力をもっているかという事を調べた人の説によると、大抵の蟻は摂氏の〇・五度くらいなわずかな変化でも識別するそうである。また人間の眼には見えぬ紫外光線でもよく感じ、この光を当てると嫌って逃げると云っている。 恐水病の予防 昨年中パリのパストゥール免疫所で狂犬に噛まれた人のために恐水病予防の注射を行うた件数が七百七十三、その中で不幸にして該病のために死んだのはわずかに二人しかない。すなわち恐水病というものはほとんど全く予防する事が出来ると云ってもよい。 (明治四十年十月二十八日『東京朝日新聞』) [#改ページ]二十八 英国では帝室の保護の下に癌の研究のみをやっている所がある。その基本金の現額は十一万八千余ポンドで、そのうち四万ポンドは某富豪が金婚式の際に寄附したそうである。ここの所長のパシュフォード博士が近頃報告したところに拠れば、癌の療法と称するものは色々あるが、いずれもあまり確実な効験はない。評判のあったトリプシンもあまりきかぬ。今日のところやはり外科手術で患部を取り去る外はあるまいという事である。 (明治四十年十月二十九日『東京朝日新聞』) [#改ページ]二十九 海水用セメント 普通のセメントは長く海水中に在れば次第に分解して崩れるので、これを防ぐ方法はないかと色々研究した人の説によれば、少量でも 銅鉱の電気分解 (明治四十年十月三十日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十 水底信号機 霧の深い海上を航海する時には、往々海岸や他船の近づいた事を知らずにいて坐礁や衝突の災を招く事がある。これを防ぐためこの頃行われ始めた方法は、海岸ならばそこに繋留した灯台船の底に (明治四十年十月三十一日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十一 世界一の高圧電流 米国ミシガンのマスケゴン電力会社で昨年来使用している高圧電流は七万二千ボルトの高圧でけだし世界第一と称せられている。その電線の経路九十二マイルの間は近辺の樹林を切り開き、また人の近づかぬように不断 地下電車鉄道の衛生問題 地下鉄道で長い間 (明治四十年十一月一日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十二 有益な鼠 北米に産する地鼠の一種に (明治四十年十一月八日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十三 世界第一の巨船 現今世界で最大最速の汽船ルシタニア号は去る九月アイルランドのクイーンスタウンよりニューヨークまで二千七百八十二 ルシタニアは首尾の長さ七百六十フィート、幅八十八フィート、高さが六十フィート余と云えばずいぶん大きなものである。排水トン数は三万八千トンで、一航海に要する石炭が五千トン。それから機関はタービン式で六万八千馬力出る。千五百トンの荷物と二千二百人ほどの乗客の外に船員の数が八百二十七名と称している。 (明治四十年十一月九日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十四 北極探検気球隊の消息 気球を利用して北極を探検せんと企てたウェルマン氏の一隊は志を遂げずして去る九月ノルウェーに帰ったそうである。始めフォーゲルベー島まで船で進み、そこで気球を浮べたが (明治四十年十一月十日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十五 気球の競走 先々月ベルギーの首府で開かれた万国の気球研究者の会で高価な盃を懸賞にして気球の競走をやらせた。この競走に加わった気球は三十四あったが、最長の距離に達して月桂冠を得たのはドイツの気球で丁度千キロメートルを航した。それに次ぐべき距離に達したのはスイスのと英国のとであったという。来年はロンドンでこの会を開くとの事である。 (明治四十年十一月十一日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十六 ドイツの製粉研究所 ドイツ人がすべての工業の発達を計るためにその根本たる科学的の研究に注意する事は今に始めぬ事だが、今度また (明治四十年十一月十二日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十七 ロシアの蟻 露国のカザン大学は古来有名な科学者の出た処である。近頃ここのルスツキーという動物学者の著わした『ロシアの蟻』と題する書のごときも (明治四十年十一月十三日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十八 世界で最大のダイアモンド 近頃トランスバール政府ではその所有に属する世界最大の (明治四十年十一月十六日『東京朝日新聞』) [#改ページ]三十九 洋食に用いるトマトの来歴を調べた人の説によると、この植物は十六世紀の中頃に南米ペルーからスペインあるいはポルトガルに渡りそれから欧洲に拡がったものである。しかしその頃は単に飾り物に使うだけの事で栽培もあまり盛んでなかったが、十九世紀になって後だんだん食用せらるるようになったそうである。 (明治四十年十一月十七日『東京朝日新聞』) [#改ページ]四十 ノルウェーの ノルウェーで結婚式の時に用いる木彫の リウマチスと蜂の毒 蜂に刺されるとリウマチスが (明治四十年十一月十九日『東京朝日新聞』) [#改ページ]四十一 一種の迷信 英国デボンシャイアのある町に百二十年来営業を続けている牛肉屋があるが、開店の昔から今日まで店に屋号というものがない。この店の先祖がどういう訳だか店の名を付けなかったが、商売は非常に繁昌し子孫代々名無しの牛屋で通っている。名を付けると先代以来の幸運に障るというような迷信から子も孫も屋号を付けなかったためだそうな。 (明治四十年十一月二十日『東京朝日新聞』) [#改ページ]四十二 ラジウムの新産地 従来ラジウムの産地と云えばほとんどボヘミアに限られていたが、この頃アルプス山で有名なシンプロン 水の清浄法 近頃汚水から (明治四十年十一月二十一日『東京朝日新聞』) [#改ページ]四十三 長距離の急行列車 去る九月十六日、北米の大西鉄道では二百六十三マイルの間を一度も停車せずに走る別仕立の三等客車を出したが、平均一時間に五十三マイルの速度で首尾よく目的地に達した。こんな長距離の急行はあまり例のない事である。 海底のランプ 近頃米国のデイオンという人が専売特許を得た海底灯というのは、港などの水底に強烈な電灯を点じて、闇の夜や霧のある時入港を容易ならしむる仕掛けであるそうな。 (明治四十年十一月二十五日『東京朝日新聞』) [#改ページ]四十四 象を馴らす事 アフリカのコンゴーでは象の (明治四十年十一月二十六日『東京朝日新聞』) [#改ページ]四十五 眼の濫用 近頃スコットという人が読書の眼に及ぼす害について某雑誌に述べている。その中に次のような事を云っている。「元来人類の眼はかなり遠距離の物体を見るように進化して出来ているものであるが、近年のように書籍や新聞雑誌などが無闇に沢山になっては一通りでも眼を通すのはなかなか大抵の事でない。それで眼というものの天然の役目の外に、新しいしかも不馴れな役目が増したから早晩どうしても何等かの害を生ずるようになる。」少年などにはあまり必要もない読書をさせぬようにせねばなるまいという事である。 (明治四十年十一月二十七日『東京朝日新聞』) [#改ページ]四十六 大洋中の拾い物 本月十四日の本紙に横浜の人が北太平洋で鮫漁中に英文の手紙の入った空瓶を拾うた記事が出ていたが、近着の科学雑誌を見ると次のような事が載せてある。「ウードジョーンスという人が一昨年の暮にインド洋から空瓶を数個海中に投じ、その中に手紙を封入して誰でもこれを拾うた人はその場所と時日を通知するように依頼してあった。ところが昨年の五月にアフリカのソマリの海岸でその中の一本を拾い上げ、また今年の七月同じ処で他の一本を拾い上げた。それでインド洋の真中から西の方へ向うた不断の潮流がある事が知れる、云々」。北太平洋のもあるいはこの仲間でないとも限らぬから (明治四十年十一月二十八日『東京朝日新聞』)
[#改ページ] 上一页 [1] [2] [3] [4] [5] [6] 下一页 尾页
|
![]() ![]() |