妬婦津
伝えて言う、晋の
伯玉は常に
「妻を
「あなたは水神を好んで、わたしをお嫌いなさるが、わたしとても神になれないことはありません」
妻は河に投身して死んだ。それから七日目の夜に、彼女は夫の夢にあらわれた。
「あなたは神がお好きだから、わたしも神になりました」
伯玉は眼が醒めて
以来その河を
斉の人の
「よい嫁を貰おうと思ったら、妬婦津の渡し場に立っていろ。渡る女のよいか醜いかは自然にわかる」
悪少年
彼が
「あなたは李努眼の息子さんで、和子という人ではありませんか」
和子がそうだと答えて
「少し
五、六歩さきの物蔭へ連れ込んで、われわれは冥府の使いであるから一緒に来てくれと言ったが、和子はそれを信じなかった。
「おまえ達は人間ではないか。なんでおれを
「いや、われわれは
ひとりがふところを探って一枚の諜状を取り出した。
和子も俄かにおどろき
「わたくしも死を覚悟しました。しかしちっとのあいだ猶予して、わたくしに一杯飲ませてください」
あなた方にも飲ませるからと言って、無理に
二人は顔をみあわせた。
「われわれも一酔の恩を受けたのであるから、なんとか取り計らうことにしましょう。では、ちょっと行って来るから待っていて下さい」
出て行ったかと思うと、二人は又すぐに帰って来た。
「君が四十万の
和子は承諾して、あしたの
約束の時刻に酒を供えて、かの紙銭を
鬼界の三年は、人間の三日であった。
唐櫃の熊
唐の
「わたくしは姓を
その頃、帝は美女を求めていたので、王はかの少女を献上し、且つその子細を申し立てると、帝はそれを宮中に
※[#「「樗」のつくり+おおざと」、105-12]県の食店へ二人の僧が来て、一昼夜万銭で部屋を借り切りにした。何か法事をおこなうのだといっていたが、ただ一つの櫃を
帝はその
徐敬業
唐の
「この児の人相は善くない。後には我が一族を亡ぼすものである」
敬業は射術ばかりでなく、馬を走らせても消え行くように早く、旧い
敬業は火につつまれて、逃るるところのないのを覚るや、乗馬の腹を割いてその中に伏していた。火が過ぎて、定めて焼け死んだと思いのほか、彼は馬の血を浴びて立ち上がったので、父の英公もおどろいた。
敬業は後に兵を挙げて、