千葉県九十九里町片貝の「九十九里いわし博物館」で30日朝に起きた爆発事故で、がれきに埋まった同館臨時職員、同県東金市求名の永田征子さん(66)は、同日午後2時すぎに死亡が確認された。全身にやけどを負った同町西野の臨時職員川島秀臣さん(63)は重体。県警は古文書などを保管する文書収蔵庫(約36平方メートル)で何らかの可燃性のガスが爆発したとみて、原因究明を進めている。
捜査1課などの調べによると、爆発は室内で起きたと見られ、文書収蔵庫の上の屋根が約8メートル四方にわたって吹き飛び、コンクリート製の壁(内壁は厚さ約20センチ)が四方に吹き飛ばされていた。書類の一部や天井の断熱材などに焦げ目があったが、激しい焼損はないという。
現場周辺では、大きいもので50センチ四方のコンクリート片が半径約100メートルに散乱していた。
こうした状況から、県警は、爆発は可燃性のガスによる可能性が高いとみている。しかし、文書収蔵庫には都市ガスの配管はないといい、31日に現場検証をして詳しく調べる。
一方、事故に遭った2人の職員は文書収蔵庫の隣の学芸員室で発見された。うち永田さんは隣の学芸員室にいたらしく、爆発時に収蔵庫と学芸員室を仕切る壁と一緒に、反対側の壁まで飛ばされ、二つの壁に挟まれて圧死したとみられている。 (07/30 23:43)
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