米IBMが,新型デスクトップ・パソコン「ThinkCentre S50 ultra small」を米国時間6月9日に発表した。重さは13ポンド(約5.9kg),大きさは「ニューヨーク市の電話帳や朝食用シリアルの箱と同程度」(IBM社)の幅11インチ(約280mm),奥行き10.2インチ(約260mm),高さ3.3インチ(約84mm)。同社製デスクトップ・パソコンのなかで最も小さい製品という。
現行製品の「ThinkCentre S50」に比べ35%小型化しており,設置面積はノート・パソコン「ThinkPad T41」より8%狭い。同社は,「金融サービスや医療関係など狭いスペースに高性能デスクトップ・パソコンを設置したい企業にとって,小さなS50 ultra smallが適している」と説明する。
ThinkCentre S50 ultra smallは,電源モジュールを内蔵しており,PCIスロット1個,光学ドライブ1個,3.5インチ型ハード・ディスク装置(HDD)1台,Intel Pro-1000 Ethernetを備える。HDDの取り付け部分にはゴム製のバンパーを使い,振動と騒音を軽減した。ThinkCentre S50の構造的な設計を見直し,冷却用の空気の流れを改善したほか,USBメモリー・キーを差し込みやすくするためUSBポート周りのスペースを広げた。騒音の大きさは39dBAでThinkCentre S50の41dBAより小さくなり,「当社のデスクトップ・パソコンのなかで最も静かなモデル」(同社)。
同パソコンは,設定や保守を簡素化するソリューション「ThinkVantage Technologies」を採用している。工具を使わずにきょう体を開けることが可能で,顧客自身がHDD,メモリーなどの部品を素手で取り外せる。その結果,パソコンのメンテナンスやアップグレードを容易に行うことができ,ダウンタイムの短縮やオンサイト・サポート費用の削減に貢献するという。
ThinkCentre S50 ultra smallの詳細は2004年7月に明らかにする。一般提供は同年8月に開始する予定。価格は600ドルを切る程度からという。
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