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十月革命と婦人の解放(じゅうがつかくめいとふじんのかいほう)
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作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006/10/23 9:08:46 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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資本主義体制に対する社会主義体制の優越性が今日ほど明瞭になったことはない。停滞し、腐朽し、没落への一途をたどりつつある資本主義制度に対して、社会主義の建設に素晴らしい成功を収めつつあるソビエト同盟の存在は、われわれの眼前に最も鋭い対照を示している。 資本主義の一般的 資本主義諸国とソビエト同盟とのこのまったく対極的な発展、前者に対する後者の決定的優越性は、とりも直さずブルジョア ソビエト同盟の社会主義建設の輝かしき発展のために大道を切り開いた十月 二月 二月 ソビエト同盟においては、十月 資本主義の発達とともに婦人のますます多くが生産過程に参加する。それは、しかしながらソビエト同盟における場合のように、婦人を「家庭奴隷」から解放し、男子への寄生的、隷属的地位から解放して、彼女たちを独立の社会人として男子と同等の地位において社会的生産に参加せしめるためではなくして、かえって資本主義的搾取と隷属とを、従ってまた婦人の男子への隷従をますます強固にし、「永久化」せんがために外ならぬ。資本主義社会においては、婦人の生産への参加はそれだけ男子の職を奪うことになり、男子の賃銀を女子の水準にまで引き下げ、一般的労働条件をますます悪化させて、できるだけ多くの余剰価値を搾取するための手段として資本家のために役立つにすぎない。しかもかようにして親や夫が職を奪われまた賃銀を引き下げられる結果、彼女たちのますます多くがいや応なしに一家の飢餓を救うために職業を求めて奴隷的労働を、時にしばしば恥ずべき醜業をさえ余儀なくされるのである。かように、婦人の一般的生産過程への参加というそれ自体進歩的な、婦人解放の必要条件も、資本主義制度の下にあってはかえって婦人の男子への隷属を強め、婦人のみならず全勤労大衆をますます無慈悲に資本の支配下に屈従せしめることに役立っているにすぎない。それは何ゆえであるか? 資本主義社会においては、一切の生産手段は男子に、なかんずく資本家及び地主に属し、全勤労大衆とともに婦人たちの大部分はまったく生産手段の所有から排除されているからである。婦人の男子への隷属は婦人の生産的労働からの排除、生産手段処分権の男子への集中とともに起こった。そしてこの過程は、同時に主要生産手段のますます多くの部分がますます少数者の掌中に集中せられ、直接生産に従事する者の大部分が生産手段の所有から排除せられる歴史的過程に対応して進行した。 婦人の男子への隷属は、資本と土地所有とへの全勤労大衆の従属の歴史的進行過程における必然的所産に外ならない。婦人の解放は、それゆえ、資本と大土地所有との支配に歴史的 ――『女人芸術』一九三一年十月号―― 底本:「野呂栄太郎全集 下」新日本出版社 1994(平成6)年12月5日初版発行 初出:「女人芸術」 1931(昭和6)年10月号 ※初出の伏せ字は、底本では編集部によって復元され、当該の箇所には×が傍記されています。 ※底本では、表題「十月革命と婦人の解放」の「革命」にも×が傍記されています。 入力:山田剛 校正:川向直樹 2004年6月27日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。 ●表記について
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