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青蛙神(せいあしん)
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作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006-9-25 9:21:10 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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揚子江と 楚に 「わしは神の使いだ」 と言って、座敷へあがりこんで、 「わしの 崑の父の薛老人はかざりけのない男であった。心がすすまなかったので、 「 と言ってことわったが、まだ 「崑生はわしの婿だ、 姜はそこで 「とても神様と縁組することはできませんから、どうかおゆるしを願います」 いのりが終って供えてある酒と肴の方を見ると、皆大きな ある日のことであった。崑が途を歩いていると、使いの者が来て神の言いつけであると言って、しきりに伴れて往こうとするので、しかたなしに しばらくすると侍女や 「奥へ往って薛の と言った。すると二三人の侍女が 「この児は十 崑は十娘に目をやったがすぐ気に入ってしまった。しかし黙っていて返辞をしなかった。すると老婆は言った。 「私はとうから郎の心を知っております、どうか 崑は、 「はい」 と言って、そこを出て帰り、父親にそのことを知らした。薛老人は驚きあわてたがどうすることもできない。そこで崑に言いかたを教えて断りに往かそうとしたが、崑はどうしても往こうとしなかった。親子で言いあらそいをしているうちに、 舅と姑は十娘を見ると喜んだ。そこでその晩すぐ婚礼の式をあげたが、二人は心があって、ひどく仲がよかった。それによって神の夫婦が時おり崑の家に姿を顕わした。そして神の夫婦の 神と結婚してから崑の家は、門も座敷も垣根も便所も皆蛙ばかりとなった。しかし、他の人は決して悪口したり蹴ったりしなかったが、ただ崑は少年の気ままから、喜べば忘れ、怒れば 「おまえの家の爺さんや 十娘はひどく蛙ということをきらっていた。それを聞くとひどく怒って言った。 「私が来てから、あなたの家は、田の粟のとりめが多くなり、売りねも高くなって、今、児も年よりも、皆が温かに着て、お腹一ぱいにたべていられるじゃないの、 崑はそれを聞くとますます怒って、 「俺はけがらわしいものの増すのが厭なのだ、そんなものが子孫に と言ってとうとう十娘を 夜になって崑の母親と崑が病気になって、ふさぎもだえるような状態で食事もしなかった。薛老人は懼れて蛙神の祠へ往ってあやまったが、その言葉は心から出た誠のあるものであった。三日たってから二人の病がなおった。十娘もまた自分で帰ってきた。夫婦は初めのようないい仲になった。 十娘は毎日お化粧をして坐っているばかりで、女のする 「悴は嫁をもらってるのに、やっぱり年よりに世話をかける、 十娘はそれを聞いたので怒って堂へ入って言った。 「私は、朝の御飯のお給事をし、晩にはおやすみになるのを伺います、姑に仕えるとは、どんなことなのです、あなたがいけないとおっしゃるのは、傭人の給金を惜しんで、自分で働くことができないばかりじゃありませんか」 母親は黙ってしまったが、嫁に言いこめられたのを 「妻をもらって親をよろこばすことができないなら、ないほうがいい、老いぼれ蛙に怒られたって、災難を受けて死ぬまでだ」 と言ってまた十娘を出した。十娘はすぐに出て往ったが、翌日になって崑の家は母屋から火が出て幾棟かに延焼し、 「女を養うて姑に仕えさすことのできないのは、家庭の教えがないというものだ、あんな女の道を知らない者をかばうとは何ごとだ、神は至って公平なものじゃないか、人に妻を畏れさすようにするとは何ごとだ、それにさ、夫婦の喧嘩は、皆俺のしたことで、両親の知ったことじゃない、罪があるなら俺に加えるがいい、それを両親のいる家を焼くとは何ごとだ、俺も 言いおわると薪を持って神殿の下へ入って、火を 夜になって蛙神が近村の人びとの夢にあらわれて、崑の家をつくってくれと言ったので、村の人は夜が明けると、材木を運び、大工を集めて、崑のために建築にとりかかった。崑は辞退したが、止めなかった。毎日数百人の人が道に溢れて手伝いに来たので、幾日もたたないうちに新しい 一家の者は怨みを忘れて喜んだ。十娘はそれから性質がますます穏やかになって、二年の間はなにもいうことがなしにすぎた。十娘は一ばん蛇をきらっていた。崑はいたずらに小さな蛇を函の中へ入れて、十娘をだましてその函を 「こんどは、あなたに出されるまで待ちません、どうか離縁してください」 と言ってとうとう出て往った。薛老人はひどく恐れて、崑を 一年あまりして崑は十娘のことを 崑は心に愧じるとともに腹も立って自分で押えることができなかった。そこで食事もよして寝込んでしまった。両親は心配してあわてたが、どうしていいか解らなかった。と、睡っている崑の体をさすって、 「男がしきりに、離縁しようとしながら、この と言う者があった。目を開けてみると十娘であった。崑は喜びのあまりにとび起きて言った。 「おまえ、どうして来たのだ」 十娘が言った。 「あなたが軽薄なとりあつかいをなさるものだから、両親の言いつけで他へ往くことにして、袁家の結納を受けたのですけど、私どう思っても往かれないのです、それに往く日が今晩でしょう、お父様は結納をかえす顔がないのですから、私が自分で持って往って返してきたのです。ちょうど門を出ようとする時、お父様が走って送ってきて、馬鹿、わしの言うことを聴かないと、後に薛家からひどい目にあわされるぞ、たとい死んでも、帰ってきてはならないぞとおっしゃったのです」 崑は十娘の義に感心して涙を流した。家の人は皆喜んで、 それから崑生もまたおとなしくなって、悪いいたずらをしなかった。そこで二人の情交はますます篤くなった。十娘は言った。 「私はせんに、あなたが軽薄で、のちのちまで添いとげられないと思ったのですから、自分のたねをこの世に残すまいと思ってましたが、今ではもう、心配することもありませんから、私は児を生みます」 間もなく蛙神夫婦が朱の 土地の人で神の怒りにふれる者があると、すぐにまず崑にゆるしを求め、女達が盛装して奥に往き、十娘をおがんだが、十娘が笑うと神の怒りが解けた。 薛氏の子孫はひどく繁昌した。人はそれを 底本:「中国の怪談(二)」河出文庫、河出書房新社 1987(昭和62)年8月4日初版発行 底本の親本:「支那怪談全集」桃源社 1970(昭和45)年11月30日発行 ※「それを聞くとますます」の箇所は、底本では「それを聞くまとますます」でしたが、親本を参照して直しました。 入力:Hiroshi_O 校正:小林繁雄、門田裕志 2003年9月29日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。 ●表記について
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