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酒友(しゅゆう)
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作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006-9-25 9:19:04 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 |
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車という男は、貧乏でありながら酒ばかり飲んでいた。そして、夜よる三ばい位の罰杯を飲まさないと寝ることができないというほどであった。だから枕もとには、 ある夜眼が醒めて寝がえりをしてみると、人といっしょに寝ているような気がしたが、しかし、これは蒲団がはげて落ちたからであろうと思って、手をやって 「こいつは俺の酒友だな」 と言ったが、びっくりさすに忍びないから、蒲団をかけてやって、自分もいっしょに寝たが、狐がどうするか見たいので、燭を消さずに見ていた。と、狐は 「よく寝たなあ」 と言って、蒲団を 「僕は酒飲みだから、人から馬鹿だと言われるが、君は僕のためには と言って、袖を曳いて榻の上にあがらして、またいっしょに寝た。そして言った。 「これから君は毎晩来たまえよ、疑わないでさ」 狐は承知した。そして一睡りして起きてみると狐はもういなかった。そこで 夜になって果して狐が来た。車は狐を傍へ坐らして、面白く飲んだが、狐は酒が強いうえに、よく冗談を言った。車はその狐と早く知りあいにならなかったことを恨むほどであった。ある時狐が言った。 「いつもいい酒の御馳走になるばかりだが、何をして君の厚意に報いたものだろう」 車は言った。 「そんなことはどうでもいいじゃないか」 狐が言った。 「だが、君は貧乏人だから、酒を買う 翌晩狐はまた来た。 「これから東南に七里往くと、道ばたに落ちている金がある、早く往って拾ってくるがいいだろう」 車はその言葉に従って翌朝早く往った。果して二円の金が落ちていた。で、それを拾って佳い肴を買ってその晩の酒をたすけた。 狐はまた言った。 「この家の後ろに 車は狐の言葉の通りに探してみた。果して窖蔵があって銭がたくさん入っていた。車は大いに喜んで言った。 「嚢中 狐は言った。 「そうじゃないよ、車の その次に逢った時、狐は車に言った。 「市場では そこで 底本:「中国の怪談(二)」河出文庫、河出書房新社 1987(昭和62)年8月8日初版発行 底本の親本:「支那怪談全集」桃源社 1970(昭和45)年発行 ※「の そこで の部分は、底本では欠落しており、底本の親本から補いました。その際「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、表記を新仮名づかいにあらためました。 入力:Hiroshi_O 校正:noriko saito 2004年9月25日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。 ●表記について
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