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東洋史上より観たる明治時代の発展(とうようしじょうよりみたるめいじじだいのはってん)
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作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006-9-4 9:07:43 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 | ||||||
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地中海は曾て列國競爭の舞臺であつたが、新大陸發見と共にその時代は過ぎ去つた。之に代つた大西洋時代は、今日已にその絶頂に達し、やがて、衰微すべき運命を持つて居る。次に來るのは太平洋時代で、今や列國の競爭はこの新舞臺に移りつつある。この競爭は前二者に比して、遙に激烈であらう。
太平洋の近く世界の競爭場となるべく、太平洋問題が二十世紀の大問題たることは、識者の多く一致する所である。太平洋裡に國して居る日本人は、大發憤をせなければならぬ。明治天皇の御製に、 四方の海皆同胞と思ふ世に、など風波の立騷ぐらん。
とある如く、我々は平和主義を尊重し、四海同胞主義を固守するとしても、何時風波が起らぬとも限らぬ。一旦風波が起れば、必ずその中心に當るべき太平洋裡に國して居る我々日本人は、不斷の用意だけはして置かねばならぬ。 大畜剛健篤實、……日新二其徳一、……能止健、大正也。
とある。大畜の卦は元來乾下艮上大畜とも、山天大畜ともいひ、天を代表する乾と、山を代表する艮との二單卦を重ねたものである。乾の卦は陽爻(※[#易の陽爻、横長の矩形一つ、562-17])のみより成立して居る故に、至健至剛である。乾は又健と通ず。乾の象は天である。天は四時の別なく絶えず運行して居る。故に天行健といふ。乾は要するに一日も油斷なく進取する義がある。日新二其徳一といふのはこの事である。 (大正二年八月『太陽』第十九卷第一一號所載)
底本:「桑原隲藏全集 第一卷 東洋史説苑」岩波書店 1968(昭和43)年2月13日発行 初出:「太陽」第十九卷第一一號 1913(大正2)年8月 入力:はまなかひとし 校正:米田進 2003年6月20日作成 2004年2月22日修正 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。 ●表記について
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