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「文壇波動調」欄記事(「ぶんだんはどうちょう」らんきじ)02

作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006-8-31 7:25:00 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

底本: 岸田國士全集20
出版社: 岩波書店
初版発行日: 1990(平成2)年3月8日
入力に使用: 1990(平成2)年3月8日
校正に使用: 1990(平成2)年3月8日

 


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 加宮貴一君、「光明の文学の序曲」を拝見しました。君が中村武羅夫氏に対して云つてをられることは、当然、僕としても何とか云はなければならないことらしいが、君と僕とは、所謂「明るい文学」を提唱する動機も違ふやうだから、当分口は出さないことにします。
 中村氏にも、そこを混同されないやうにお願ひして置く。(岸田)
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 ただ、僕は僕として、中村氏にこれだけのことは云つて置きたい。僕が求めてゐるのは「明るい人生」ではない。「明るい文学」なのだ。その「明るさ」は、あなたがたの云ふ「人生」の何処にもある筈はない。それはただ、「あるがままの人生」を盲信しない人間の、少しばかり光つた眼の裡にあるのだ。(岸田)





底本:「岸田國士全集20」岩波書店
   1990(平成2)年3月8日発行
初出:「文芸時代 第二巻第七号」
   1925(大正14)年7月1日発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志、小林繁雄
2005年9月10日作成
青空文庫作成ファイル:
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