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『かげろふの日記』解説(『かげろうのにっき』かいせつ)
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作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006-8-29 15:41:22 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 | ||||||||
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堀君 一 唐松の遅き芽ぶきの上を
夏時雨 はるかに過ぎて―― 黄にけぶる 山の入り日
冬いまだ 寝雪いたらず
しづかに澄む 水音。 君ねむる。五分 十分――。 ほのかなる けはひののちに、 おのづから をひらく。 日のあたる明り障子 たゞ白じろと ひろがり 見し夢の かそかなる思ひに つゞく
みつまたの花咲く日
山原を 行きしかな。 山の戸をあけたる娘の 家こそは 小かりしか もの言はぬ娘の 黒 みつまたの花咲く道をくだり うつ/\と 若きはたちを歎きたりけむ
村の子を 友として
遊べとぞ 君を思ふ。 さ夜ふけて、枕べに ほの/″\と 清きくれなゐ――。 げん/\の花茎を 見出でなどして―― 君が心 いよ/\たのしくならむ。 村の子を 友として遊ばねど、 たゞ清き生きものなる 村の子は、君が心を知りて 君がゐる のあかりを――
山深き小鳥の声は、
しづかなり――。あまりしづけく 真昼間は 心とよみて、 起きがたく ひとりあらむ
底本:「折口信夫全集 32」中央公論社 1998(平成10)年1月20日初版発行 初出:堀辰雄著「かげろふの日記・曠野」解説 1951(昭和26年)年7月 ※底本の題名の下に書かれている「昭和二十六年七月、堀辰雄著「かげろふの日記・曠野」解説」はファイル末の「初出」欄に移しました。 入力:門田裕志 校正:多羅尾伴内 2003年12月27日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。 ●表記について
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