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「菊池寛全集」の序(「きくちかんぜんしゅう」のじょ)
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作者:未知 文章来源:青空文库 点击数 更新时间:2006-8-15 15:53:38 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语 | ||||||||||||||||
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スタンダアルとメリメとを比較した場合、スタンダアルはメリメよりも偉大であるが、メリメよりも芸術家ではないと云う。云う心はメリメよりも、一つ一つの作品に渾成の趣を与えなかった、或は与える才能に乏しかった、と云う事実を指したのであろう。この意味では菊池寛も、文壇の二三子と比較した場合、必しも卓越した芸術家ではない。たとえば彼の作品中、絵画的効果を収むべき描写は、屡、破綻を来しているようである。こう云う傾向の存する限り、微細な効果の享楽家には如何なる彼の傑作と雖も、十分の満足を与えないであろう。 底本:「大川の水・追憶・本所両国 現代日本のエッセイ」講談社文芸文庫、講談社 1995(平成7)年1月10日第1刷発行 底本の親本:「芥川龍之介全集 第一~九、一二巻」岩波書店 1977(昭和52)年7、9~12月、1978(昭和53)年1~4、7月初版発行 入力:向井樹里 校正:門田裕志 2005年2月20日作成 青空文庫作成ファイル: このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。 ●表記について
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