第7回 電撃ゲーム3大賞 入賞作品
金賞「天国に涙はいらない」作/佐藤ケイ (大阪府)
受賞作品 「天国に涙はいらない」 (電撃文庫)
涙と笑いの学園コメディ。学校で噂の<呪いの教室>の謎を解くハメになった主人公の賀茂是雄。 自身の持つ霊視能力だけでは歯が立たぬと悟った彼は、守護霊を召喚することにした。現われたのはアブデルと名乗るロリコンの熾天使。 呪いの教室は学校に潜んでいる悪魔が原因だと見当をつけた二人は、さっそく悪魔探しを開始する。 そして一人の美少女たまに行き当たった。実は彼女、無自覚のうちに強烈な妖気を垂れ流していたのだ。 たまを救うため、賀茂とアブデルはついに立ち上がる――!
プロフィール |
1976年11月11日生まれの辰年(丙辰)。さそり座。血液型はA型。国籍、日本。大阪在住。両親と3つ上の兄がいる。某大学院の修士課程に在籍。哲学専攻。身長170cm、体重58kg。バスト86、ウエスト65、ヒップ87。瞳の色、髪の色ともに黒。趣味はケーキ作り、手品、絵を描くこと。特技は剣道(初段)、フランス語(検定2級)、バイエル終了。好きな言葉は「水は万物を利して而も争わず」。好きな食べ物は、くだものなら何でも。 | <!-- あらすじブロック -->
あらすじ |
霊視能力を使い、道端で占いのバイトをしていた主人公の賀茂是雄。偶然、高校のクラスメイトに現場を目撃され、学校で噂の「呪いの教室」の除霊を引きうけるハメに。調べるとその教室には、放置していたら死人が続出してしまうほどの恐ろしい妖気が充満していた。未熟な自分では対抗できないと悟った賀茂は、守護霊を召喚することに。現われたのは「アブデル」と名乗るロリコンの熾天使だった。 学校に悪魔が潜んでいると見当をつけた賀茂とアブデルは、さっそく悪魔探しを開始。目をつけたのは、一人の美少女・たまだった。無自覚のうちに彼女が漏らしていた強烈な妖気が「呪いの教室」の原因らしい。さらに妖気漏れのせいで親しい人は死に、たまはずっと独りぼっちだったということを知る。孤独なたまに同情する賀茂。一方アブデルは、害のある悪魔は封じ込めると断固主張。だがその本音は「ガラスケースにたまを封印し、生きたフィギュアを手に入れたい」というものだった。 実はたまは、悪魔のくせに魔術に関しては全くの無知。妖気漏れをなくすために、賀茂は彼女に魔術を手解きしようと決心した。「生きたフィギュア獲得計画」を主張するアブデルも、ついに折れる。そしていよいよ訓練開始。だが霊視の訓練中、たまは自分の妖気による被害者たちの断末魔を「見て」しまう。たまはショックで心を閉ざし、妖気は制御を失い暴走。彼女を正気に戻すには、幽体離脱をして直接魂に呼びかけるしかない。が、幽体離脱後の体は妖気には全くの無防備。死を覚悟して賀茂はたまの精神に潜入するが…。 ロリコン天使と主人公との軽快な掛け合い、随所に盛り込まれたギャグなど、読み所が盛りだくさんのシニカル学園コメディ。
選考委員選評 |
深沢美潮 |
『平安京八卦』と同じくたいへん読みやすく、すぐに感情移入ができた作品です。実力的には、受賞作の中ではもっとも即戦力があると言ってよいでしょう。ただし、個性があるようでない、どこかで見た、どこかで読んだ、少しおもしろくて少し切ないお話、という印象がどうしても残ります。また部分的に作者の照れが見受けられました。これから自分だけの文体や世界観を探してください。 |
広井王子 |
今回の最終選考作品の中で一番すんなり読めた。作者のセンスを感じる作品。 天使が降りてくるまでは"青春小説"という感じで良かったのだが、全体のバランスの中で、ギャグの配分を考えて欲しかった。ここは泣かせのシーンだろと言うところにギャクが入っていたりするのが惜しい。 |
安田均 |
学園もので、超能力センスのある主人公というのは、ありがちなパターン。しかし、前半、文章やシーンに生活感あふれるユーモア感覚がうかがえて、楽しめた。 後半、天使とのギャグシーンに、そういった部分が生かされていれば、なおかつよかったのではないか。ラストも意外性があっておもしろい。 |
松本悟 |
非常に読み易い文章に、中高生向きのストーリーと設定で面白く読ませてもらいました。悪魔(たま)の存在感とそのパワーをもっと描いて欲しかったが、霊―悪魔―天使の組合わせという一見いかにもという話を、賀茂とアブデルの軽妙なやり取りで楽しめる作品にしている。家にとりついた霊のコミカルなキャラクターにも笑えたし、律子というノー天気なキャラなど配置がうまく読んでいて重たくない。これは重要です。これをベースに、シリーズの学園物?にして欲しいものだ。 |
佐藤辰男(メディアワークス社長) |
キャラクターがよく立っている。ストーリーのテンポもよい。ギャグのセンスも、少しオタク受けをねらいすぎている嫌いがなきにしもあらずだが、とてもよい。というわけで楽しくすんなりと読めてしまった。結末のところの天使と閻魔の会話などは、この作家の本来の明るさが仄見えて、好感が持てる。題名は変えたほうがよいと思う。 | | |
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(未完)
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