全国21カ所の労災病院で実施している「勤労者 心の電話相談」に寄せられた相談件数が03年度は1万2920件にのぼり、前年度より56%増えたことが21日、労災病院を運営する独立行政法人・労働者健康福祉機構のまとめでわかった。00年度から始めた相談事業が広く知られてきたことに加え、不況やリストラなどで労働者が精神的に追いつめられているため、と同機構は分析している。
相談内容(重複あり)で最も多いのは「上司との人間関係」で、前年度比62%増の1211件。「同僚との人間関係」の相談が3番目に多く1123件(同56%増)で、職場の人間関係に悩む姿が浮かび上がった。
件数は少ないものの、「仕事の負荷」に関する相談が、「質的」と「量的」の2項目合わせて1167件と前年度の約2.3倍にのぼった。「社内いじめ」が約2.8倍の401件、「出社不能」が約3倍の229件といずれも激増し、殺伐とした環境の職場が少なくないことがうかがえる、としている。
各地の相談電話番号の問い合わせは、同機構勤労者医療課(電話044・556・9867)。
(06/22 02:53) |