東京・銀座の宝石店で3月、35億円相当の貴金属が奪われた事件で、警視庁は、セルビア・モンテネグロなど欧州国籍の男女ら4人が関与した疑いが強まったとして、強盗傷害容疑で逮捕状を取った。全員の身元が確定でき次第、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配する方針。
逮捕状を取ったのはセルビア・モンテネグロ国籍の30代の男と20代の女、英国籍の50代の女、別の欧州の国籍の30代の男。
築地署捜査本部の調べでは、4人は共謀して3月5日午前11時45分ごろ、中央区銀座5丁目の宝石店に客を装って入店。男性店員を殴るなどしたうえ、陳列ケースをハンマーで割ってダイヤモンドのネックレスなど12点(35億5千万円相当)を奪った疑い。
実行犯は男2人で、20代の女は見張り役、英国籍の女は下見などに協力したとみられる。4人はクロアチアやチェコの偽造旅券などで2月ごろに入国。事件当日の5日夜と翌6日午後、成田空港から3人、関西空港から1人、それぞれパリに向けて出国したことが確認されている。
捜査本部がICPOを通じて4人の立ち寄り先に残されていた指紋を照会したところ、1人の指紋が、約5年前に欧州の宝石店で起きた同様の事件の実行犯の指紋と一致したとの情報が、現地の警察当局から寄せられたという。
(06/15 20:24) |